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バカゲー迷言録 | ≫ |
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「LOVELY」
このゲームには、ただ一人だけボイス出演をしている女性がいる。
その女性の名は島ひろ子。沖縄タレントアカデミーの生徒だそうである。
彼女は九州地区の歌唱コンクールで優勝したこともある期待の新人らしく、ゲーム中でもラスボス戦のバックに流れる歌を歌ったりしてくれる。
ところで、マニュアルのスタッフリストで彼女の名を確認してみると、
<VOCAL & VOICE> の項には、HIROKO
SHIMAの下に LOVELY という謎の名が記されていることに気付いた。
そんな人物は出演していなかったようだが・・・と一瞬不審に思ったがこのゲームの主人公の飼い犬の名前が“ラブリー”で、しかも鳴き声が入っていたことを思い出す。
・・・ということは、あの犬の鳴き声はホンモノか?
たぶん開発者の誰かのペットなのだろうが、
犬のボイスに自分の飼い犬の鳴き声を使用したゲームは、おそらくこれだけであろう。
さらにパッケージの裏を確認してみると、そこには島ひろ子の写真と並んで、一匹のラブラドール・レトリバー(たぶん)の写真が。しかもご丁寧に“LOVELY”というキャプション付き。
パッケージに自分の飼い犬の写真を載せたのも、このゲームが初めてだと思われる。
それにしても哀れなのは、
とことん犬と同列に扱われる島ひろ子。
(追記)しかもエンディングのスタッフロールでは、間違って“LOVERY”になっていたりする。
「素薔薇しい」
主にバカゲーに対して賞賛の意を表わすときに用いられ、「素薔薇シック」「素薔薇シズム」などと活用する場合もある。
「素晴らしい」と発音は全く同じであり(当たり前だ)、ひそかに皮肉を込めたい場合にも便利。
【用例1】
「こないだ貸した『かぐや姫伝説』っていうゲーム、どうだった?」
「うん、素薔薇しかったよ」【用例2】
「どうだ、我が社のゲームは素晴らしい出来だろう」
「ええ、たいへん素薔薇しいですね」
そのPSソフト『王宮の秘宝テンション』は、パッケージからしてすでに、まぎれもないバカゲーオーラを発していたのである。
まず前面に、主人公らしき謎の生物が大きく描かれている。丸っこい鳥のようなキャラだ。おそらく女性や子供などのライトユーザーのウケを意識したのだろうが、
その狙いは『デスクリムゾン』の照準のように大ハズレ。
“Gu-Guガンモ”をパクったようなその不細工きわまる生き物は、たとえムツゴロウ氏でも愛せまい。
と言うか、画面写真でどちらがモンスターか区別が付かないのだが。
・・・即購入。
家に帰ってさっそくプレイを開始。すると画面には「バップ」というメーカーロゴが・・・。
『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』のメーカーである。(くわしくは宿無彦氏のレビューを参照)
それを見た瞬間 私は、最初に倒した中ボスと再会したRPGの主人公の気分を味わった。
そして衝撃のゲーム内容は----『不思議のダンジョン』そのまんま。
少し前に、スクウェアの『チョコボ』が旧シリーズのファンから攻撃されていたりしたが、
それよりもさらに志が低いのはさすがとしか言いようがないだろう。
もちろんお約束として、元ネタより質を下げることも忘れていない。こうして往年のバカゲーメーカーは、新たな技を身につけて我々の前に立ちはだかったのである。
(お前は間違っている !! 目を覚ませ!!)
まぁそれはさておき、「テンションはテンションが上がった」という謎の迷言であるが、
一つ目の「テンション」は主人公の名前である。・・・私も最初は目を疑ったが、実際そうなのだから仕方があるまい。
そしてこのテンションとかいう生物、HPが減って瀕死状態になると「テンションが上が」り、敵に対して会心の一撃を繰り出すようになるのである。
もちろんこの余計な要素が、ゲームをより一層つまらなくしていることは言うまでもない。
ところでタイトルを見る限りは、テンションというのは『王宮の秘宝』のことではないのか?
私はこのゲームをまだクリアしていないのだが、開発者がなぜここまで「テンション」という言葉に執着するのか、ご存知の方がいればぜひ教えていただきたい。
「布のざぶとん」
まず、画面上のグラフィックを見るだけではざぶとんなのか何なのかサッパリわからない。
ましてそれが頭に装備する防具であるなどとは、誰一人として気付かないだろう。
しかも、わざわざ「布の」という言葉が付いているのが気になる。
布以外のざぶとんが存在するというのか。
・・・と思っていたら、案の定、画面写真の中に「木のざぶとん」や「鉄のざぶとん」というアイテム名を発見。
そんな物を誰が何のために作って迷宮の中に置いたのか、
納得のいく説明をして欲しい。
あとはもう、「呪いのざぶとん」だの「勇者のざぶとん」だのが出てこないことを祈るばかりである。
クリアすれば確かめられるのでは、とお考えの方もおられるだろうが、
私はこのゲーム、二つ目のダンジョンへの入り方がどうしてもわからず頓挫してしまった。
やはりと言おうかさすがと言おうか、バップが作ったゲームだけのことはある。
(付記)
その後、『バカゲー大偽林』に書いたやり方でゲームを進めた結果、
「魔法のざぶとん」とかいうアイテムを発見してしまった。
誰だ、ざぶとんに魔法をかけた大馬鹿野郎は。
「留年」
・・・・って、
ザールブルグの街に、マルローネという名の一人の少女が住んでいました。彼女は皆から“マリー”と呼ばれていました。マリーは、王立魔術学校で錬金術を学んでいます。しかし「気まぐれ・ドジ・飽きっぽい・大雑把・お調子者」と、錬金術士にふさわしくない要素をほぼ全て兼ね備えている彼女は、過去最低の成績保持者となってしまったのでした。
入学して四年目・・・。ついにマリーにも厳しい卒業試験を受けるときが来ました。ところがマリーの成績では留年は確実と判断した教師のイングリド先生は、彼女を呼び出し、こう告げます。
「マルローネ、あなたに5年という時間と一軒のお店、それからわずかですが銀貨を与えます。5年間のうちにあなたの魔法の力で、何か1つ作品を見てあなたの錬金術士としての力を評価します。もし、つまらないものを持ってきたら、その時は・・・留年よ!」
こうしてマリーは、卒業を賭けた5年間の特別課題にのぞむことになったのでした。
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