(随時更新)
バカゲー迷言録
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 「切腹」



 源平合戦をテーマにした、PCエンジンのリアルタイムSLG『ライジングサン』

歴史SLGに英語タイトルを付けてどうするんだ、などということはさておき。

 このゲームには、[行軍] [占領] [入城]などというコマンドに混じって、なんと[切腹]というコマンドがある。

 しかし、これだけならまだバカゲーとは言えない・・・こともないが、特筆すべきはマニュアルに書いてある説明文である。細かい理屈は抜きにして、まずは原文をそのまま読んでみてほしい。



【切腹】
プレイヤー・キャラクターが切腹します。

このコマンドを選択するとそれまでの進行状況とは関係無く、切腹のグラフィックが表示された後、強制的にゲームオーバーとなります。

この際、セーブしておいたデータもすべてクリアされてしまうので注意してください。



 ・・・いきなり「プレイヤー・キャラクターが切腹します」と言われてもなぁ。

そして、「それまでの進行状況とは関係なく」「切腹のグラフィックが表示され」た後、「強制的にゲームオーバー」

 いまさら私などがツッコミを加える必要もないほどの、素薔薇しい迷言である。

 さらに結びの一文。

 「セーブしておいたデータもすべてクリアされてしまうので注意してください

 注意がどうこう以前に、

  勝手にデータを消すな。




 「今は牢屋の上に倉庫が建っておるよ。
   倉庫はレストランの上じゃ」



 おなじみ『小公子セディ』の、とある町で聞ける情報。

いまや時代はスーファミをとうに通り越し、PSだのSSだの、果ては

“なると”マークのドリームキャストだのというものまで出てくる世の中であるが、

 今日にいたるまで これほど矛盾したメッセージにお目にかかったことはない。

 私がぜひ「セディ」のシナリオライターの顔が見たいと思う理由の一つである。

この迷言は、まるでエッシャーの版画か、もしくは禅問答のように深遠な哲学的雰囲気を感じさせるわけがない




 「オススメRPG」



 『里見の謎』を店頭で手にとってみると、パッケージの外側のビニールに

【オススメRPG】というシールが貼られていることに気付くだろう。


  「なんだかパッケージイラストが革命的にヘタだけど、

    オススメなんだから買ってみようか」


・・・などと考えたあなた、それはトラップなので気を付けるように。

この「オススメ」シール、実はメーカーが自分で貼ったものなのである。

 それでいいのか (株)サンテックジャパン。それは販促と言うよりただの反則だぞ。




 「マルチニ・メカフェッチ」



 これはセリフではなく、キャラクターの名前である。

 PSの 『10101 "WILL" The Starship』 というゲームに登場するのだが

多くの方は初めて耳にする名だろう。ましてメーカー名など知るはずもないと思う。


 さて、ここでパッケージに注目してほしい。

そこには 【オススメSFアドベンチャーRPG】 というシールが・・・


 まだ反省してなかったのかサンテックジャパン。

 しかし今回はちゃんとシールにメーカー名を明記しているところを見ると、

やはりソニーあたりに怒られたのかもしれない。自業自得だがな。


 このマルチニというキャラは宇宙船の乗組員なのだが、

もちろん担当はメカニック。何のヒネリもありゃしない。

 いくらなんでも「メカフェッチ」はあんまりだと思う。しかもファーストネームではなく姓。

親も子供も兄弟も、生まれたときから「メカフェッチ」。先祖の顔をぜひ見てみたい。

 ちなみに声優は石田彰(渚カヲル)。




 「せっかくだから」



 サターンが誇る伝説のクソバカゲー『デスクリムゾン』のOPの迷セリフ。

元傭兵の医者 コンバット越前 はひょんなことから謎の遺跡に迷い込んでしまうが、

「せっかくだから」中を探索してみた結果、謎の銃クリムゾンを発見してしまう。

 そして彼は謎のモンスターとの戦いに巻き込まれることに・・・

 というのがストーリーらしいが、「謎の」という言葉が3回も使われていることから わかる通り、

OPは支離滅裂かつ意味不明。

 要はバーチャガンを使用したガンシューティングゲームなのであるが、

この「クリムゾン」という神秘の銃には「照準を合わせた位置から
自動的に弾がずれる」
というユカイな特殊能力が備わっているので注意。

 このゲームは多くのサイトでネタにされている。gooで「せっかくだから」を入力して検索してみよう。




 「ぼくわヨダレ とってもつよいんだ」



『美食戦隊 薔薇野郎』のマスコットキャラ(?)ヨダレの自己紹介文。

 左手でマウスを持って書いたとおぼしきその文字は一見の価値あり。

 私の名前の由来はもちろんコイツなのだが、

最近いろんな人から「ヨダレ」と呼ばれているうちに、

なんだか自分があの脱力生命体と同一化していきそうで怖い。




 「母さん・・・ぼく、あたまが
    ヘンになっちゃったよぉ・・・」


 PSのカルトRPG『里見の謎』の、プレイを始めてすぐのセリフがこれだ。

しかも、これに対する母親の返事は、

「あら、そう言えば顔色が悪いわね」

であり、一瞬 こっちの頭がおかしくなりかけた。

 それにしてもこの表現、倫理コードに接触事故を起こしていると思うがどうか。

 こんなキャラに主人公がつとまるのかと不安に思う方もおられるだろうが、

このゲームの登場キャラは一般人から犬や妖怪に至るまで

一人残らず電波系なので御安心を(何がだ)。




「ほっほっほっ やっとみつけましたよ セディさん」


『小公子セディ』の家庭教師のセリフ。

 もともとインパクトのありすぎる状況とセリフである上に、

ゲーム中 何十回と聞かされるのでイヤでも頭に刻み込まれてしまう。

 たぶん私は死ぬ間際までこのセリフを覚えているのだろうと考えると、

気が滅入って仕方がない。




 「失楽の園」



 『サクラ大戦』終盤近くのセリフ。

 ソフト自体はバカゲーではないが、あまりにバカなセリフなので採用する。

 「失楽」って何だ!!

 言うまでもないことだが、「失楽園」とは「楽園を失う」ことである。

大丈夫か、あ○ほ○さ○る。(○を飛ばして読んではいけない)


 さらにこの迷言のすごいところは、音声付きで収録されていることだ。

 アフレコの時に誰も疑問を感じなかったのか。




 「そして彼らは星になった・・・」



 『美食戦隊 薔薇野郎』のノーマルモードのエンディング。


 苦労を重ねて最終ステージにたどりつき、パッケージ裏に絵が載っているラスボスを倒した後(食材も落とす)

いきなり惑星が爆発するグラフィックが表示され、それととともに

「そして彼らは星になった・・・」というメッセージが脳天直撃せがた三四郎。

 唖然としているあいだに有無を言わさずスタッフロールが始まり、

 そして容赦無く強制的にタイトル画面にリターン。 ♪ちゃらっちゃ〜


 ・・・何だそれは。

 しかも、私はまだ見ていないのだが、「アツイ」モード (コンティニュー一切不可

のエンディングはさらにスゴイらしい。




 「カードが違いマッスル」



 PCエンジンを持っていない人には、説明が必要であろう。

CD-ROM2を使用するためにはPCエンジン本体に「システムカード」と いうものを差し込まねばならないのだが、

 これにはいくつかのバージョンがあり、特にSUPER CD-ROM2を使用するためには

旧システムカードのユーザーはバージョンアップをしなければならなかったのである。

 結果的にこれによってハードの寿命は延びたわけであるが、同時にそれは

「コア構想」の破綻を予感させるものであった。( 「一体型ハード買ったほうがお買い得じゃん」 )

 昔からのPCエンジニアはたいていシステムカードを二枚持っているが、

そういう意味でこれは「コア構想」のイエローカードと言えよう。

 ・・・ちなみに「アーケードカード」はレッドカードであり即退場。


 さて、前置きが長くなってしまったが、

新システムカード対応のソフトを旧カードで立ち上げようとすると警告画面が表示されるようになっていたのである。

 最初のうちはただ簡単なメッセージが表示されるだけだったのだが

やがて各メーカーともにグラフィックや音声を競い合うようになり

後期になると一種の定番おまけ要素のようになっていた。


 そして『超兄貴』を旧システムカードで立ち上げると、

半裸のアニキがポージングを決めつつ「カードが違いマッスル」


 ・・・ごめんなさい、もう二度としません。




 

 

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