「これより、プロジェクト・セガガガを実行する」「セガガ……ガ……?」
「そう、これよりセガは、ゲーム業界を制圧する……!」
「ようこそセガへ! 諸君を歓迎する!私が社長の人交(ひとまじり)だ。
これまでセガは、創業以来、ゲーム業界の最大手の一つとして成長を遂げてきた。
しかし、最近になって、その成長に、かげりが見え始めている。
原因はいくつか考えられるが、
やはり、かつてのような革新的ゲームソフトが登場しなくなり、
全体的な業界の停滞傾向に、ユーザーがゲーム離れを起こしている、というのが最も大きい。しかも、そんな状態にあって、いまだ、
この業界では大手各社が、それぞれ互換性のないハードを出し合って互いを圧倒しようとする、
いわば群雄割拠の時代が続き、限られたユーザーを奪い合うという悪循環が続いている。このままでは、いずれ業界全体が緩慢な死を迎えるしかない。
誰かが、この戦乱の世を一つにまとめなければならないのだ。
ゲームを愛する、世界中の子供たちのためにも!」
プロジェクト『セガガガ』を託される ハメになった 幸運を得た主人公。
その名は瀬賀太郎。
……もしかして名前で選んだんじゃないですか?
「これが、セガの誇るスーパーAIコンピュータ、テラドライブ。
セガの全てを統括している、まさに心臓部ね。あなたたちを選び出したのも、このスーパーマシンよ。
記憶容量は16エクサバイト、
メモリは512テラギガバイト、
333ギガヘルツで駆動する512ビット級CPUを4096個搭載し、
しかもスプライトを横方向に1677万個並べることが可能なのよ」
「こっちはソフト製造部。
セガのゲームソフトは、熟練した職人の手で一枚一枚丁寧に焼き上げられ、
有害な添加物などはいっさい使用していないわ」「あなたたちは、まず、さっき見たあの開発室に入り、
現場のスタッフを説得。自分たちの仲間にしていくの。
開発室には、過酷な開発のストレスで、 もはや人間ではなくなってしまったスタッフがひしめいているわ。ほとんどRPGのダンジョンと同じようなものと考えて、武装や体力の回復など、
あらかじめ必要と思われるアイテムを購買部で買ってから行った方がいいわね。『R・P・G』は(株)バンダイの登録商標です」
「あの、さっきからどうして、
ずーっと口を動かさずにしゃべってるんですか?」
「ああ、これは腹話術よ。
ゲームの中でうかつに目や口を動かしたりすると
そのたびに絵を用意したり、声と口の動きを
合わせなきゃいけないから大変でしょ」
人を捨て、魑魅魍魎と化した開発スタッフ (そこまで言うか) と
瀬賀太郎が繰り広げる熱いバトル。飛び交う言葉。
果たして瀬賀太郎は彼らを説得し、改心させることができるのか?
「ゲームの面白さはユーザーが決めるんです!」「いいから予算をよこせ!」
「根拠のない自信だけはスゴイですね」
「ゲームは肌色の量で決まる!」
「そんなに限定品が好きですか!?」
「なぜ秋葉原に行くと知り合いに会うのだろう」
「CMは深夜だけですね」
「アイデアだけで金がもらえるか!」
「楽な方法を選ぶべきじゃない!」
「レトルトカレーの食べ比べはグルメって言わないんだよ!」
「素人の意見も聞きましょう!」
「マスターシステムはぼくの青春だった」
「人が苦手なんですね」
「彼女が欲しい〜! もう男でもいい〜!」
あとは馬車馬のごとく働かせ、新たなゲームソフトを開発させるのだ。
目指せ、業界シェア100%!
……なお、このソフトはネット専売なので、
続きが気になる方は下のドリームキャストダイレクト(株式会社セガ) に行って注文してみよう。
カードだけでなく代金引換でも可、配達日時も指定できて便利だぞ。