オウガ真理教の教え


 近頃「腐ってもオウガ」などという言葉をよく聞きますが、これはその腐る前の名作ソフトですね。

 何、難しくてクリアできない? ・・・それは オウガ真理教の教えを理解していないからに他なりません。マニュアルや攻略本に書かれた奇麗事だけで世の中わたっていけると考える性根が、まず間違っているのです。

 解脱しましょう。

 主人公(以下尊師)率いる解放軍の構成はどうなっていますか? 適当に強いキャラを集めているだけではありませんか? 組織というものは、役割分担が何より重要なのです。それがなければただの“畜生の群れ”でしかありません。まずはその役割の分担から見ていきましょう。



1、 実行部隊



 最強のユニット、一部隊です。敵の本拠地のド真ん前に陣取って、出てくる敵部隊を片っ端からひたすら殺戮ポアしていきましょう。カオスフレームが下がるのでは、と思われるかも知れませんが心配御無用。民衆は見ちゃあいません。

 このゲームでは、民衆の知らないところでは何をやってもいいのです。
要は、この実行部隊を街に立ち入らせなければいいだけの話。

 尊師たちが全ての街を解放したところで、さっくりとボスを倒して任務完了。序盤はアンデッド、後半はプリンセスやリッチなどで確実に敵を瞬殺していきましょう。これは敵の転生を早める善行でもあります(ホント)合掌

 ただし、くれぐれも実行部隊の存在は表に出さないように。



2、 外報部隊



 街を解放し、無知蒙昧な愚民に我らが思想の素晴らしさを説く、洗脳部隊です。尊師もここに含まれます。

 序盤のうちに、神聖系の武器を装備してポグロムの森のアンデッドを倒しまくれば、カリスマとアライメントはあっというまに100です。これぞまさに修行。そこらの「悪」を倒しとけば、とりあえず正義ぶれるというものですね。

 ランスロットやカノープスをわざと育てず、いつでもレベル1のファイターやホークマンを補充できるようにしておくのがポイントです。彼らに限らず、固有キャラはコストが高いので使わぬのが利口でしょう。

 さて、人望を高めたところで、あとはひたすら街を解放してまわるだけ。グリフォンやホークマンを入れて機動性を高めたユニットを三つも用意すれば充分です。民衆は面白いようにだまされて、カオスフレームはうなぎのぼり。こうなれば御布施もしぼり取り放題です。

「信者」と書いて「儲ける」と読みましょう。

 レベルを上げる必要性はまったくなく、間違っても戦闘してはいけません。万が一、敵と遭遇した場合は、タロットなどを駆使して切り抜けましょう。顔を整形してでも逃げ延びるという心構えが大切です。



 

3、地方駐屯部隊



 街を洗脳支配する上で絶対してはならないのが、敵に街を奪回されることと、町中で戦闘を行うこと。外部からの情報は徹底的に規制しなければなりません。

 しかし、たまに実行部隊が討ちもらした敵部隊が、解放した街を狙って来る場合があります。それを撃退するのがこの駐屯部隊の役割です。

 レベルは敵と互角かそれ以下。自由に編成して、好みで育てたユニットでかまいません。敵が狙ってくるポイントはだいたい予想できるので、街から少し離れたところに配置して敵をさまたげましょう。全滅させる必要はありません。こちらは街やアイテムで回復できるのですから、持久戦に持ち込んでとにかく相手を追い払うことだけを考えてください。

 いかにも被害者ヅラをして、強敵を相手に果敢に何度も立ち向かっていく姿を民衆に印象づけるのも、支配には効果的なのです。

 決して神聖ゼテギネア帝国の国家的陰謀に屈してはなりません。





 この役割分担を厳守するだけで、このゲームは驚くほど簡単になるはずですが、ここではさらに高度な教えを実践してみましょう。

 ポイントはズバリ、霊的パワァを秘めたアイテム <トレードチケット> です。普通にプレイしていれば中盤までに一枚は手に入るでしょう。これを使うと・・・・ステータスをアップさせるという、いわゆるドーピングアイテムを販売する商人を呼びだせます。

 凡人はここでついついSTRやINTを上げてしまうのですが、解脱した我々はLUKを上げる <うんめいのうつわ> を大量に購入しましょう。それなりのお金が必要になりますが惜しんではいけません。これもあなたのためなのです。

 LUKを上げまくれば、敵を倒したときや街を解放したときに、面白いようにアイテムが手に入ります。 <ドリームクラウン><ししゃのゆびわ> といった貴重で高価な品も、ザックザクです。もちろんトレードチケットもまた手に入るので、結局はこちらが得というわけですね。

 それでは以上のオウガ真理教の教えをよく守り、愉快で優雅に民衆を支配してください。

 えっ? 世界観やゲームシステムをブチ壊してる? いやいや、某大手S社よりはマシでしょう。世の中なんて、そんなものです。



 

戻る