BURNOUT2 Xbox、GC、PS2

※読むのが面倒な人は下記のムービーを見て判断してください。それ以外の人は頼むから読んでから見てください。
http://www.acclaim.com/games/burnout2/movies/images/BO2teasersmall.mpg

時は2004年2月の8日、つまりバカゲーの祭典の締め切りの次の日のことだ。締め切りはぶっちぎっているのに未だに何も書いてない。それどころかレビューするゲームさえ決まっていない。極めつけは海外出張中。このままでは不戦敗になってしまう! なにか強烈なバカゲーはないのか!
しかしだ、ここは海外。考えようによっては日本じゃお目にかけられないようなバカゲーがまだまだ眠っているはず。これはチャンスでもあるのだ! 

数時間後…。
今日はついてた。

出会ってしまった究極の莫迦ゲーに! バカ馬鹿ではなく、これは莫迦の境地。正直な話、十八番であるTomakなんか目じゃない! というか長年数々のバカゲーをプレイしてきた私だが、ここまで莫迦なゲームは見たことなかった。それは衝撃だった。

BURNOUT2
コレを超えるバカゲーは未だに存在しない…。
(プロジェクトX風に読み返すと良い塩梅)


このゲーム、所謂、車ゲーだがプレイしてみると何か違和感がある。車の挙動もリアルだし、操作感覚もすげぇリアル。車ゲーとしては良作。
だが何か違う。なにせ車ゲーだけにレースだと思ったのだが敵車がいない。いるのは、その辺を律儀に交通ルールを守っている一般車。
つまり、やることといったら街を流すだけ。なにせ、これはドライブシミュレーターなのか? 

だったら正直、普通に流すのもバカらしい。
どうせなら危険運転してやるぜ! というわけで、一般車両の迷惑顧みず大暴走することにした。

するとどうだろう、その辺の車両にかすったり、交差点でのドリフトをしたりと危険行為をするたびにゲージが溜まり加速していくではないか! 


もう気分はノリノリで暴走運転に勤しんでいるときだった!

ついに運転をミスって交差点で前方から来た車両に突っ込んでしまった! 


ガッシャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!

派手に壊れる自分の車!
ドアは吹っ飛びタイヤは転がる。本体は衝撃で宙を舞う。

対向車は言うと、ボンネットはぐちゃぐちゃになり回転しながら後方へ。
何回か回ったあと、ようやく止まった。

しかし、止まったかと思った瞬間にそこに走ってきたバスが突っ込んだ! 
バスは見事に横転。ガラスは粉々に砕け散り、路面に広がる。

横転したバスにも後方から来た車が次々と突っ込んで行く。
そして、宙を舞っていた自分の車が落ちてきてバラバラに砕け散った。

気がつけば、そこには見るも無残な事故現場という地獄絵図が広がっていた…。

暫くして事故現場にヘリが到着する。
そして事故現場を四方八方から映し出した。見事なまでに壊れた車の群れ…。いかに事故が悲惨なモノだったのかリアルに映し出す。

だがその瞬間。



金勘定を始めたのだ! 
次々と勘定されてゆき最後に被害総額!?


なんとこのゲームの目的は「交通事故を起こして被害総額を競う」というものなのだ!
つまり大事故を起こせば起こすほど高得点連鎖事故はコンボ! 金額も一気に跳ね上がる!


とくにバスの事故はおいしい! 
なにせ人がいっぱいのってるから被害総額も尋常じゃない。それに横転なんてしようものなら額も一気に跳ね上がる。更にはデカイから他の車がドンドン突っ
込んでくれるから、まさにイイカモ。見つけたら真っ先に突っ込め!


勿論、ただ闇雲に突っ込めばいいというものじゃない。
このゲームは意外にも戦略が必要だったりする。なにせ街にはちゃんと生活があり、時間帯によって交通量も変わってくる。つまり、「ゆっくり走って道が混んできたら一気に突っ込む」なんてような戦術が必要なのだ。それに車のAIもかなり頭がいい。なにせ前方で事故が起こるとそれに反応してちゃんとブレーキをかける。いくら混んでいるところで事故を起こしても、避けられちゃう可能性もあるのだ。旨く死角から突っ込むなどの必要もあったりする。


そして、事故シーンは見もの!
火曜サスペンス張りの演出で、突っ込む瞬間にBGMは止まり時はスローとなる、そして突っ込んだら一気に時が加速する。これがとにかく生々しいたりゃありゃしない。以前、電車の人身事故を見てしまったことがあるが、まさにそんな感じ。人が飛んでいく瞬間、マジで時が遅く感じられたわ…。
 逆にミスって単独事故を起こしたときの虚しさといったら「馬鹿じゃねぇのあいつ」とばかりに何事も無かったように通り過ぎてゆく。


だが、、なりよりもこのゲーム最大のポイントはプレイしていて人格が壊れていく!
いや本来の隠れていた部分があらわになっていく!最初のうちは、多少たりとも罪悪感があるがあるが、5分もプレイすればそんな感情吹っ飛ぶ。むしろ快感を覚えていく。


今日が見るのも触るのも初めてというヤツにプレイさせてみたときのこと。


「なんか〜えげつねぇ〜ゲームだよな〜。見てて全然おもしろさが伝わらん。」
と最初はボロクソに言っていた。そこでコントローラーを握らせた。

プレイして最初の事故。


ガッシャ〜ン。ガシャ…。


「ん〜。結構クラッシュシーンがリアルだよね〜。」
とちょっと褒め始める。だが、被害総額は安かった。


「ん〜。ダメか、もういっちょやってみっか。」
なんだかんだ言ってもう一回プレイ。



ガション。ガッシャ〜ン!ガション!


さっきよりは被害総額は上がったがクリアー出来るほどの金額ではない。
「あぁ〜惜しい! 交差点のタイミングが悪かったのかな〜」
なんだかんだ言って戦略まで考え始める。



ガッシャ〜ン! ガッショ〜ン! グシャ…。


「よっしゃ〜!クリアー。次のステージも楽しみだ!」
やっとこクリアー。つ〜か結構喜んでいる。そして次のステージ。



ガッショ〜ン! グシャ…。


「ん〜安い。」
事故に数台しか巻き込めなかったことにご不満。ちゅうか安いって…。
再チャレンジ。



グワッショ〜ン!ガタン…ゲション…。


「また安いな。バスを巻き込めればもっと高くなるな。」
もう人の命を金としか認識していない



ガッシャ〜ン!ガショ〜ン!グシャ…ガシャン…ガコン…


「おぉ〜いい事故だ! 15台も巻き込んだぜ! コイツは大金に違いない!
いい事故って(汗)。しかもその大金は被害総額で現実ならオマエが払うモンで貰うモンじゃねぇよ!

といいつつ次のステージ。



ガッシャ〜〜〜〜〜〜ン!ポテ…。


「うぉ〜〜飛んだぁぁぁ〜〜〜〜! うげ自爆かよ! そこのトラック!避けないで突っ込めよ!」

ついに他の車にイチャモンを付け始める。ちゅうか普通目の前で自爆事故起こされたら避けるなりするだろうに…。



グワッショ〜〜〜ン! ガショ〜ン!


「ん〜思ったり少ないな…。あぁ〜なるほど。手前の交差点で事故を起こして次の交差点まで自分の車を吹っ飛ばしてもう一回事故を起こせばいいのか。」
と、なにやら壮大な戦略を立て始める。正直、私もココまでの戦略は思い浮かばなかった。



ガッシャ〜ン!ドガッシャ〜ン!ガショ〜〜〜ン!ッガシャ〜ン…


「よっしゃ〜!20台まとめてスクラップ! あぁ〜もうちっとタイミングが早ければ、もう一台バスに突っ込んでたら20人は死んだよな〜。惜しい。
完全に事故の快感に溺れている。もうコイツには命の尊さなど頭にない。



ガッシャ〜ン!ドガッシャ〜ン!ガショ〜〜〜ン!グワッショ〜〜〜ン!ッガシャ〜ン…


ブレイク〜♪ブレイク〜♪あ〜なたの〜
ヤヴァ!完全に壊れた…。



この後、4時間ぶっ続けでプレイしていたのであった。



そして感想を聞く。

「いやぁ〜普段やれないことをやる感覚って素晴らしいね♪ なにせ事故なんてそうそう起こせないじゃん♪ つ〜か起こしたくても普通は起こせないしぃ。ワザとやったら豚箱いっちゃうし。いやぁ〜この快感が忘れられなくて、今度車運転したら突っ込んじゃうかもね〜。」

もうコイツの車には乗らないこと決定。


さて、BURNOUT2いかがだっただろう?
私的な意見だがレースゲーが苦手な人にはとてもオススメだと思う。なにせ避けたりする必要が無くむしろ突っ込めばいいのだから普段レースゲームで全然勝てない人は日頃のうっぷん晴らしにになるんじゃなかろうか?

そして、なりよりこのゲームが一番伝えたいことというのは


「普段、レースゲーでの無茶な運転が、どんな結果になるか思い知れ!」

と言うことだろう。

もしこのゲームに興味を持ちプレイしたいのならばPS2のアジア版を購入しよう。
日本のハードで動く唯一のBURNOUT2だ。



ちなみにまともなレースモードもあったりする(笑)。


百聞は一見に。(最上部のムービーと一緒。)
http://www.acclaim.com/games/burnout2/movies/images/BO2teasersmall.mpg